同期の学生・友人に取り残されるような孤立感を持つ
治療による変化により閉塞感にとらわれがちで、自由に可能性を描き、吟味することが困難になる
「能力をどう社会に活かすか」という中長期的キャリア視点を持ちにくく、「どこなら働けるか」という近視眼的思考に陥りがち
予期せぬ経験の積み重ね、心身の変化により、少なからず自己不一致を来す
自己の受容や理解が不十分な中で、アイデンティティが拡散する
両親の庇護環境下にいることも多く、家族間の意見の相違に悩むことも多い
同じような状況の患者同士のつながりが得られず、就活におけるモデリングが困難
支援ニーズの掘り起こし | • 現場に負担のかからない方法で、患者の潜在ニーズにアプローチし、支援フローにのせる • 本人の意思を尊重し、確実に必要な支援に到達するようにつなぐ |
就活の目的と全体像の共有 | • 現代社会における新卒就活事情を踏まえた支援の全体像を知る • 就活の目的を「仕事の確保」だけではない、人生における中長期的キャリアビジョンとして位置付ける |
支援フローの共有・役割と分担の明確化 | • 若年AYA世代の就活で関係する領域を横断して支援フローを描き、全体で共有する • それぞれの機関・部署・職種が支援フローのどの役割を担うのか明確化する |
各機関の窓口で情報を一元管理 | • 医療機関ではがん相談支援センター、大学では保健センターなど外部とつなぐ窓口を設定 • 各窓口では、外部とやり取りする情報を一元的に取り扱う |
若年AYA世代患者の特性に留意した対応 | • アイデンティティが確立していない世代で大きく自己不一致を起こす存在であることを前提に支援する • 疾患特性やその後の影響に留意して自己理解を促し、就活に入る準備支援を行う |
機関同士の情報ギャップを埋める | • 各機関の支援特性に着目し、すぐに支援開始可能なインプット情報を調えて連携する • 必要に応じてフローの上流に戻るなど、ステークホルダー全体のかかわりで確実に支援を進める |